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おばあちゃん

わたしのお婆ちゃんは まだ生きているけど、 
わたしはお婆ちゃんとはもう会わないかもしれない 

今は地方の 特老施設 に入っている
少し前まではお見舞いに行けた
 
わたしの身体が行けなくなってしまった
最初はスリッパに履き替えて部屋まで行けた    
ある日にいつものようにスリッパに履き替えたら、なぜか歩けなかった

多分、滑らない廊下の材質とスリッパの相性が最悪だった、走りそうになってはすくみ、その出来事は割合笑える出来事ではなかった

お婆ちゃんの事は大嫌いだった
性格が最悪 ボケる前から最悪
わたしはよく彼女の言葉に傷ついたし泣いた

でも、好きなところもなくはなかった
今のわたしのような歩き方をしていた
一生懸命歩いては近所のダサくいけてないボロいスーパーに通っていた
お婆ちゃんが通うことで そのスーパーは多少なりとも存続しているように見えるほどの規模だった

買ってくるものはいつも同じ
チョコレートと「まずい何か」 
あたしがたまにおしゃれなチョコレートをあげると「ありがとう」と言って大切にポケットにしまっちゃうから、後の始末は大変、大変の意味は 当たり前だけど溶けちゃうから
でも、笑顔みたくて チョコを持ってる時は2人で食べた

今、少し調子悪いみたい
特老の施設から病院に入った

肺炎だって

軽いものと言っても 歳ならば安心できない
わたしは多分 会いに行かない
おばあちゃんは 世間体がいちばん大事
あたしが行ってもわからないのに
チョコも食べれないのに 仕方ないから

あたしとおばあちゃんの関係は
わたしたちだけがわかるから、
憎たらしくても こどもの頃いちばんに可愛いがられたのは知ってるから

もし死んだ時には泣くけど 
まだ生きてるうちには 彼女の前で泣きたくないから

行かねーーー